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2011年 06月 20日
400TXと超微粒子現像液
最近普通の写真ばかりなので、ちょっとここで一息。・・写真はすべてクリックで拡大します

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珍しく定時で仕事を終えて寮に帰宅する前、「せっかく早く終わったのならちょっとD-76を一つばかり…」と一袋買って帰り、秘密基地の貯蔵庫に…
うわ!?、こんなにあったっけな。そういえば最近モノクロの出番が減ったよなぁ…
驚異的にラチチュードが広いカラーネガのせいだ、いやライトボックス上に広がるポジの夢のような美しさのせいだ、俺が悪いんじゃない(オマエが悪いっ!)。 ^^;…


現在販売中の現像液はコダックの種類が最も多いため、つい買い過ぎると地下貯蔵庫は黄色い袋で一杯になります(笑)。
いったい何がどれだけあるのかわからないので、ここできちんと整理して、とその中に…
おぉ! なんと嬉しやマイクロドールXじゃないか。

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このKodak Professional Microdol-X Developerは、ワタシ個人的にKodak TRI-X(400TX)の時には絶対これと決めていた現像液でした。
モノクロ自家現像を始めてしばらくはなんだか硬い調子にしか仕上がらなくて悶々としており、半ばやけくそで試した400TXとこのマイクロドールXの組み合わせで、自分としては締まりの良い暗部と滑らかなハーフトーンが初めて理想的なバランスに仕上がったと感じました。

その後、生産中止を知った時に1ガロン用が一袋だけ残っており、さて困ったいつ使おうかとかなり迷っている時にこの1リットル用をビックカメラでたまたま発見、慌てて購入してそのまま忘れていました。
いやぁてっきり使い果たしたと思っていたのに…忘れていたヘソクリが出てきた時よりもっと嬉しいなぁ。(笑)

通の人に言わせると、モノクロISO400、ことさら400TXに関しては“D-76 増感現像”の粒状感溢れるハイコントラストなタッチが定番中の定番らしいです(私も嫌いじゃないです)。
しかし、それじゃ雑誌で見かけるいつものTRI-Xでしかないわけで、私はこっちの「D-76より滑らかで柔らかいトーンと適度な粒状感、しかしT-MAXフィルム + T-MAX現像液ほど無機質で人造的ではない」方が気に入り、現像液次第で全く別の表情が出せる400TXの懐の深さにもちょっとした驚きを覚えました。

私は400TXにはこのMicrodol-Xの組み合わせがお気に入りでしたが、そもそもこの400TXというフィルムは、おそらく世界ナンバー1ではないかと思われるほど多種多様な現像液で処理可能なようです。
コロコロ入れ替わりの激しいコダックのフィルムのラインナップ中、このフィルムだけが(TRI-X → 400TXへの改良を含めて)不動のポジションで継続販売されているのは、このフィルムを愛する写真家が世界中にいることの証でもある、と思っています。

 ※ 参考:digitaltruth photo
  (ttp://www.digitaltruth.com/devchart.php?Film=Tri-X+400&Developer=&mdc=Search)
  自家現像する人はご存知のサイトだと思います。
  左でフィルムまたは現像液を選べばレシピが出てきます。それにしても凄い、ここまでよく調べましたねぇ。

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D-76などの“標準現像液”に対して、今回見つかったMicrodol-X などの “超微粒子現像液”は、標準タイプより柔らかめ(階調豊かに滑らかに)を目指す目的で主に中庸〜低感度フィルムの現像用・並びに減感現像用途として用いられることが多く、増感現像やISO400以上の高感度フィルムの標準感度での現像には対応しない銘柄が多いです。

厳密に言うと標準より超微粒子タイプの方がネムくてシャープネスも低い仕上がりになるはずですが、ことWebアップに用いる写真の場合は全体のトーンをガチッと仕上げずもっと滑らかにして、その代わりにレタッチで適宜シャープネスを上げてみる…それはそれで見応えある写真になりゃせんか? と考えたのが上記のやけくそ状態の頃。
なので、小さなフォーマットである135フィルムに関しては、フジのスーパープロドールやイルフォードのID-11などは滅多に使いませんでしたね。


ついでに、ここで現在手持ちの超微粒子現像液を並べてみます。
マイクロドールXに加え、フジフイルムのミクロファイン、イルフォードのパーセプトールです。
今のところ、ミクロファインはアクロス100/パーセプトールはデルタ100とパンFプラス50と、それぞれ純正同士の組み合わせが最も満足のいく『適度に濡れてこの上なく滑らか』な仕上がりで、撮影段階から慎重に撮って、更に丁寧にスキャン/レタッチすれば、これがあの小さな135フィルムか、と思えるほど緻密な絵が得られました。


この中で、イルフォードの製品はフィルムも現像液も、箱の内側にいろいろ呪文のようなものが印刷されています。



驚いたことに、この現像液で処理可能な他社製フィルムがざっと列挙されています。親切ですね。
ちなみに、イルフォードのWebサイト(サイバーグラフィクス社)を見ても、ここまで詳細に紹介していません。
上で、超微粒子現像液で高感度フィルムの現像処理は出来ない、と書きましたが、このパーセプトールに対応するISO400以上のフィルム(緑ライン)がなんと4種類もあり、さらによく読むとデルタ3200までもが入っているのにビックリ。
ところが、マイクロドールXは400TXの標準感度に対応していたのに、このパーセプトールは400TXだと減感現像しか出来ないことになっています(赤ライン)。不思議ですねぇ。

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まぁ難しい話はこれぐらいにして、これから400TX(口頭では “トライX” でも差し支えないと思います)とマイクロドールXの組み合わせでちょくちょくアップしていく予定で、機会があればパーセプトールと400プレストなんてのも面白そうですね。
2009年5月3日 下関市長府

2009年5月5日 大分県九重連山
どちらも HASSELBLAD 500C/M + CarlZeiss T* Plannar 80mm F2.8 CF + Kodak Professional TRI-X(400TX)
Kodak Professional Microdol-X Developer 20℃/9′15″


…今回の発見は棚からぼたもちどころか予想だにしなかった嬉しい出来事ですが、出会いがあれば必ず別れがあるもの。
水と配合して出来上がった時から劣化が始まるので、処理可能本数ギリギリ一杯のTRI-Xを撮り溜めるまで現像液を作らないことにします。よって、記事に載せるのはずーっと後になると思います。
…しかし今度こそ最後だと思うと、ちょっと寂しいなぁ…よぉし! しっかり撮らんばイカンですね。

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by kgr2007 | 2011-06-20 17:31 | フィルム現像 | Trackback | Comments(6)
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Commented by blackfacesheep at 2011-06-20 19:41
> 忘れていたヘソクリが出てきた時よりもっと嬉しいなぁ。
これ、わろた~♪
自家現像だとモノクロフィルムはさらに奥の深い楽しみ方ができますねえ。^^
私も興味がないわけではないのですが・・・ついつい気が短いせいか、自分でやる根気がありません。
あ、同居人が異様に臭いに敏感なので扱いにくい、ってのもありますねえ。^^;;;
Commented by kgr2007 at 2011-06-20 21:01
blackfacesheepさん、こんばんは。
ワハハ、喜んで頂けましたか? (^o^)/♪
都会の出してすぐに現像から上がってくる環境だと、たしかに積極的に自家現像をやる意味は無いでしょうね。停止液が特にキツい酸性の匂いですし(笑)。
今やっとかなきゃいつやるん?…と2年半前にやり始めました自家現像ですが、始めたばかりの頃の方が格段にきれいなネガが多いんです。
現在はどこかで何か手を抜いているというか、慣れっこになって基本中の基本である「丁寧」な作業をしていないんだろうと思います。
初心に還る良い材料が見つかったのかもしれませんね。
Commented by magaia36 at 2011-06-21 09:17 x
Microdol-Xは一回も使うことなく終わっちゃいました
近似処方はナショナルフォートから出てましたね
一度作って試してみようかなと思ってます
Commented by kgr2007 at 2011-06-21 11:26
まあがいやさん、これはお久しぶりです。
粉末でなかなか溶けないので作りにくいですが、とてもいい現像液でした。
そうか、作るという手がありましたね。
デジタルの量りとかがあれば便利そうですね。
ん~、しかし仮に私が作って大丈夫だろうか?…(笑)
Commented by depail at 2011-06-25 01:54
マイクロドールXはもう入手できないんですか。。。
どんどんフイルムを使う範囲が狭くなっていくようで寂しい限りです。

我が家の400TXの100ft缶は、未開封のまま、冷蔵庫の奥深くで冬眠中。
ビックカメラ広島店が閉店したので、次回買うときは、通販かなあ。
Commented by kgr2007 at 2011-06-25 12:42
depailさん、こんにちは。
たしか一昨年だったか、生産中止になりました。
ナショナル・フォートのサイトによると、コダックのかなりの銘柄のフィルムが7/1より値上げとのこと。
キタムラに聞いたところ、まだ正式なアナウンスはありませんと言われましたが、120をいくつかと別に100ftを一つ注文しました。
無くなる噂じゃないのでまだマシですが、ヒマさえあれば写真を撮るぐらいのことしないと…ですね。
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